NOTE - no.ACIOLA

no.ACIOLAのNOTEです。近況や創作情報等。

テイルズオブアライズに情緒がぶっ壊された話(※ネタバレ注意)

 こんにちは!!! 久しぶりにブログを更新するマルエッタです!

 最近なにやってたのかというと、某創作のプロットを練り練り……するのがあんまり上手くいかなくてわりと全然違うことをしていました。つまりそう、タイトルの通りテイルズオブアライズというゲームをプレイするのに熱中してました

 そういう時があっても良いとおもう。たまには。

 数年ぶりのテイルズオブシリーズの最新作……私もこのシリーズをプレイするのは10年ぶりくらいです。
 色々とけっこうな量の不満点はありつつ、最後までプレイしたら何故か情緒がぶっ壊されてしまい、感情が溢れかえってどえらい大変なことになってしまったのでとりあえず吐き出しにきました。

 とりあえずクリア後に感情を発散させようとやったこと↓

  • やり込み要素やってたらいつの間にかトロフィーコンプしてしまう
    • 今回あまりやり込み要素がなかった……。
  • Pixiv二次創作漁り
  • 他の人のレビュー漁り
  • とりあえず「テイルズオブアライズ」で検索する
  • とりあえず主人公とヒロインをお絵かきしてみる
    • なんだこのファンアート描き泣かせのデザインは!!!!!
  • 絢香さんが歌うテーマ曲(2曲)の購入(聴きながら静かに涙を流す)
  • 絢香さんが歌うグランドテーマ曲「Blue moon」のピアノ楽譜を購入して弾き倒す(弾きながら静かに涙をry)
  • 絢香さんが歌うテーマ曲をカラオケで歌い倒す(歌いながらry)

 ………ここまでやってるのに全然なにも発散されないんですが!?!?!?

 こわい。アライズ……こわいよ……。

 ゲームをプレイして情緒がぶっ壊されるのは「ニーアオートマタ」と「ブレワイ」ぶりかなと思います。オートマタクリアしたあと一週間くらい感情が引っ張られてて仕事どころではなかったな……懐かしいな……。
 クリア後にサントラやテーマ曲を購入してピアノ譜手に入れて弾き倒す流れが毎回同じで笑えますね。

 アライズのグランドテーマ曲、ドチャドチャに良い曲です。
 ピアノメインの曲なのでピアノ楽譜で弾くの楽しいです。

 せっかくなので貼り付けておきます↓↓(ゲームのプレイ予定がある人は作中で聴くのがオススメ)

youtu.be www.print-gakufu.com

 あとこのゲーム、フルルというデフォルメ強めのフクロウの子供が出てくるんですけど、それがどえらい可愛すぎてそういう意味でも感情が狂ってました。可愛すぎて悶絶してゲームどころではなくなる体験、はじめてなんですが……。

 アライズ……こわいよ……(二回目)。

 先述のとおり、アライズには色々も不満もあってシナリオ面でもシステム面でも微妙な点が個人的にはかなり大きかったんですが、それでもこれだけ感情が持ってかれることがあるのか……というのが凄く衝撃的……だったんですよね……。なんでこんなに不満たっぷりなのに満足感たっぷりなの……!?!?

 そんなわけで色んな詳細について続きで語っていこうかなと思います。
 たのむ……書き終わった頃には……感情が発散されていてくれ……ッッッ!!!!!

※エンディングまでのネタバレを含みます!!!
※未プレイの人が読んでもわけが分からない内容になってると思います。
※否定的な意見もたくさんあります。
※一万文字を超えてしまったのでそれなりに長いです。
※要所要所でも記載してますがすべては超個人的な感想です。


 ………よろしいですかな??
 それでは語ります。

前置き:これまでのテイルズプレイ歴

 テイルズオブシリーズはPS版デスティニーからエクシリアまでほとんどやってます。
 エクシリア2は途中で止まっててゼスティリアは例の真のヒロイン問題で心が折れてプレイしてないくらいの歴史です。

 あとレジェンディアとラタトスクと携帯機のタイトルと、マイソロ的な奴はやってないです。

 テイルズは……360版ヴェスペリアまでは大好きなシリーズだったんだけど、PS3版で特定層へのファンサが激しいな……と思ったり、エクシリアはストーリーは良かったけどマップが絶壁だらけでシステム面の不満が大きかったり、あとゼスティリアではヒロインがヒロインしてない上にシステム面も取り立てて優れた点が見当たらない……みたいなので最終的にテイルズ離れる感じになってたんですよね。

 アライズは色々と変えて頑張ってる気配がしたので、久々にやってみるか~と思って手に取りました。
 難易度ハードで一周クリアしてトロコン済みです。

バトルの話

 バトルの話!! コンボつなげてブーストストライク決める! というのが面白くてわりと良かったです。
 ただし不満がめちゃくちゃある!!!! ちょっと項目わけて話します。

戦術について

 雑魚敵に関しては基本的に「全員で1つの敵を集中攻撃してコンボを溜めてブーストストライクという強力技を放つ」っていう戦略で蹴散らして行ってたんですけど、他のオート操作のキャラのターゲット決めが「作戦」の項目で設定できない(操作キャラと同じ敵を狙うように設定できない)ので凄くストレスでした。
 過去のシリーズではそういう設定が出来たので、余計に「なんで出来ないの!?」って思っちゃいましたね。なので毎回戦闘が開始する度に全キャラのターゲットを手動で設定しなおす……辛い……。

 あと、ボス敵とか終盤ダンジョンに出てくるギガントモンスター級の敵とかが必ずプレイヤーを集中攻撃してくるので全然術が楽しく詠唱できないんですよね。初級術くらいなら連発できるけど上級術ドカーン!! がやりづらい。
 噂によると回復術を使うとヘイトが溜まって狙われやすくなるらしくてヒーラーめちゃくちゃ忙しいです。狙われやすさダウンってアクセサリーあるけど全然効果がない………。
 逆に言うとプレイヤーが離れたところからタゲ取って他キャラに攻撃してもらうっていう戦略は取れるんですけど。むしろそうしないと味方が敵の攻撃に巻き込まれてバタバタ死んでいくのでボス戦は基本的にそういう感じで対応してました。

キサラさんについて

 キサラという盾持ちのお姉さんがいるんですが、タンクとしてあんまり役に立ってくれなくて不満でした。
 イノシシの突進とか止めてくれるんですけど、イノシシって数が多い上に止めてもすぐまた突進してくるのでキサラで突進止める意味がほぼない……気がする。その上ボス戦の突進とか特定のシーンじゃないと止められない時ありませんか? ナンデ……ナンデ……。

 秘奥義が出やすいイメージがあるのでパーティに入れてるとわりとダメージ稼いでくれるけど、それ以外のメリット……ある……??
 自分で操作してジャストガード+反撃を繰り返すと強力な気がしつつ、あまり好みの戦術ではなかったのでわりと終盤までずっと二軍扱いでした。

エンカウント方式について

 バトルはフィールド上でシームレスに入れるタイプではなく「シンボルエンカウント」でしたね。

 これけっこう「未だにシンボルエンカウントw」という評価があるっぽいんですけど、その辺は個人的にはあんまり気にならなかったというか、アライズに関してはむしろ良かったと思いました。バトルの開始・終わりの切り替えも一瞬なので……。
 場所によってはこっちの動き次第で一部の敵を切り離した状態でバトルに入れるので、敵と駆け引きしながら調整ができるのはシンボルエンカウントならではで良いかなと思いました。

回復術とCPシステムについて

 回復役があんまり回復してくれなくない……ですか?? 味方ジリ貧なのに「もう一発!」って言いながら通常攻撃してる!! アイエエナンデ!? 回復術以外の特技全部OFFにしないと回復してくれない!!
 これけっこう長年言ってるんですけどRPGスターオーシャン2のレナの回復AIを搭載してほしい。回復が間に合わなくて味方がバタバタ死んでくので最終的にずっとシオン操作して回復してた。

 あとあの……CPシステム要る??? これシステム的なメリットが全然分からなかった。
(CPはキュアポイントの略で、回復術を使うと消費するパーティ共通のポイントシステムです)

 確かに回復術を無限に使えるのってあんまり良くないと思うけど、今回敵が硬めだし別に無限でも良かったかな……と思いました。CPあってもオレンジグミ2~3個使えば問題ないし………。
 あと炎の剣とか倒れてる人を助けるのにCP使うのは分かるけど、ロウの岩破壊とかテュオハリムのツタ生やすのでCP使うの設定的に全然意味が分からなかった。炎の剣使ったら腕を回復してあげないといけないのは分かるけどロウとテュオハリム様はCP要らんくないですか?

 ダンジョンの仕掛けとくためのCP量が多くてダンジョン攻略中断させられるストレスが大きかったので次回からCPナシにしてほしいとぼくはわたしは思いました。

 あ、でも宝箱の前で「このトラップを解除 or 強敵を倒すとCPが無くなってしまう!! 行くか!? それとも一旦無視するか!? ええい!! 俺はこのまま行く!!!!(低CPで突撃)」みたいな緊張感の楽しさがあったといえばあったかな……ウーン悩ましいですね。

 あと、終盤でリザレクションっていう全体大回復の呪文覚えるけどあれにCP80消費する価値なくないですか??? 回復術使ってると狙われやすいので長い詠唱してる暇ないし、CP消費12のファーストエイドを連発してる方がよっぽど早いし、CP消費量少なくて済むし………。

 あとあと、テュオハリム様のキュアって習練度のせいかシオンのファーストエイドより効果が薄い上に詠唱も長めなのにCP24も消費するの全然納得がいかないです。

 前述のとおりオート操作だと作戦設定しててもあまり回復優先してくれないし、回復とCPシステムに関しては全面的に不満が大きかったです。

難易度の話

 いつもはノーマルでプレイするタイプなんですが、今回はなんとなくハードでやってみました。

 今回わりと敵が硬めだったので、ハードだからかな~と思っていたんですけど……これ……もしかしてノーマルよりハードの方が簡単にクリアできるんじゃ……???? って思うんですけどどう思いますか?? ノーマルとハードで敵の強さがあんまり変わらない気がする……。

 ハードの方が技の習熟度が上がりやすかったりスキルポイントも多く獲得できるので、早く強くなれる→秘奥義やブーストストライクが発動しやすくなる→さらにスキルポイントがもらえる みたいな感じなのかなって……ぶっちゃけハードでもブーストストライク発動しまくれば簡単に倒せるので……敵のHPは少し多くなるけど、ハードが一番ラクに攻略できるのかなーと思いました。

 ノーマルでもけっこう敵が硬いっぽいので、ライトに楽しみたい人がライトに楽しめない感じになってる気がしてそこが気になりました。

バトル中の画面の明滅の話

 ブーストストライクでドカーン! と派手な技を使うのは爽快感があって楽しかったんですけど……画面の明滅が激しくて普通に目が痛かったです。すごい連発するのにあの明滅はよくない。

 派手なのは秘奥義くらいにしてもろて、ブーストストライクくらいは地味な感じでも良かったんじゃないかと思います。目がほんと……痛くて……画面の明度下げる羽目になるので……。


 ……っていう感じでバトル面の不満が大量にあるわりにバトルするために2周目行きたい気持ちでいっぱいなんですよね。なぞの爽快感がある……敵が硬めだから?? 分からない……早く2周目いってフラムエッジぼこすこぶっ放したい………。

音楽の話

 音楽はおなじみの桜庭統氏。昔からバトル音楽の評価が高い人ですけど、テイルズでは作品によってクオリティに差があるな……という印象でした。
 個人的に「桜庭氏が本気出してるテイルズのバトルシステムは信頼できる」というイメージがあります(超個人的な感想です)。今回のアライズの音楽はなんとなくバテンカイトスみたいな雰囲気があって懐かしさを感じたのが凄く良かったと思いました。

 っていうかアライズは全体的に「オレタチの大好きだったあの時代」の空気感がすごくあるんですよ!! 懐かしい気持ちになる。

 あと、挿入歌を含めた音楽の使いどころはけっこう天才的な部分が多いなと思いました。音楽と音楽の使いどころ、その二点はかなり好みで評価高いです。

 なのでサントラ欲しいな~と思ってるんですけど、サントラ実はまだ発売されてなくて5月予定なんですね……ちょ……もう買えると思ってた……早く欲しい……。

ストーリーの話

 設定面やスポットスポットの展開は個人的にけっこう好みでした。

 痛みを感じない男と触れると茨が出る女、生きるために戦う男と死ぬために戦う女、物語の秘密が明かされるにつれてはがれる仮面………みたいな。

 ヒロインがちゃんとヒロインしてたのも凄く良かったです。
 茨があるけど構わず抱きしめるシーン、絶対あるだろうな~~と思ってたらちゃんと来たのでヒューッッて感じでしたね。ラーメン頼んだらちゃんとラーメンが出てきたみたいな安心感うれしい。

 ただ会話が……「なんでその会話からその会話に繋がるんだろう」っていうのが多かったりとか、は「いまそんな悠長にそんなことしてる場合じゃなくない!?」みたいな、すごく……そういう……気になる部分も多かったです……。
 特にアウメドラと対峙して「邪魔をするならロウも殺す!!」っていうリンウェルを、ロウがボロボロになりながら身体をはって止めるシーンとか「いや……いやいやw そんな長いこと敵に背中向けんなしww 敵さんもめっちゃ悠長に待ってくれてますやんwww」ってね……なっちゃうんですよね……。

 どうせアウメドラとは間を置いて2戦目があるんだから、1戦目はサクッとリンウェルを止めるに留めておいて、細かいやり取りは後回しでも良かったんじゃないかなーって……そういう感じのところがすごく気になりました……。

 シナリオって「こういうのを描きたい」っていう作り手の気持ちがあって、そのための設定とか舞台装置を作ったりとかっていうのはすごく当たり前の話なんですけど、序盤のロウと父親の話とか、キサラとお兄さんの話はすごく作られたもの感が強くて正直ウーンって思ってしまいました。あとレネギスに行く前にシオンが一人で抜け出しそうになったシーンとかね。
 なんか、少し乱暴な書き方をすると「こういう感じにしとけばエモさ出るっしょ」感で作られたんだなっていうのが凄く見えてしまって萎えてしまうっていうか……こじつけ感が強いというか……。

 今回3Dとシェーダーがすごく凝ってるので、そこに力を入れたぶん表現しきれなかったりあっさりとした表現になってしまったりしたのかな~っていうのも思いました。

 あとあの……キサラさんの某泣き声が別ゲーになっててちょっと怖かったです。いや悲しいのはすごく……わかるんですが……キサラさん泣き方が激しすぎる……w そりゃテュオハリム様も発狂する。

 あと、アライズって二部構成みたいになってて中盤で第二オープニングが流れるんですけど、そのオープニング内で盛大にネタバレ食らわせて来たり、そのわりにその後のストーリーがめちゃくちゃ薄かったりしてその辺けっこうキツかったです。
 ヒロインがヒロインしてる分、ラストまで「ヒロイン助かるよね!? 大丈夫だよね!?」というドキドキ感のある状態でプレイしたかったのに、その第二オープニング内で「あ、ハッピーエンドなんだ……」って分かってしまったので楽しさが半減してました。

 という感じで「設定とか流れは好みだけど表現が合わない部分がめっちゃある」みたいな、そんな感想でした。

キャラクターの話

 メインキャラで嫌なキャラクター一人もいませんでしたねー……重い過去も相まって落ち着いた雰囲気のキャラだらけだったので何か安心感がありました。あと顔面偏差値高すぎんか?

デザインについて

 いのまた・藤島デザインから離れましたね。落ち着いた色合いが世界観とマッチしてて好きです。

 テイルズはレジェンディアの時にキャラデザ担当変えてかなり不評だったことへのトラウマがあるんじゃないか……と思ってたんですけど、近年、そんなに無理にいのまた・藤島デザインを起用しなくてもいいんじゃ……と感じてたので、今回の変更は個人的にはかなり良かったと思いました。

アルフェンについて

 最近珍しい気がする熱血主人公。ただいわゆる良い子ちゃんみたいな感じではなく、妙に神経質だったり短気だったりで急にプンスカしたり、しまいには靴の中に小石が入ってるだけでイライラしはじめるところがちょっと面白かったです。
 なんか英雄的な熱血さじゃなくて「俺はこうしたい!!!だからやる!!!!」みたいな自分の気持ちに正直な熱血さが良かったですね。ヒロインにもグイグイ行きますしね。

 あとおしゃれに厳しいヒロイン・シオンから物語の序盤に「服の青の差し色が良い」と言われてから生涯青の差し色にこだわる男………。なんだオメー 一途か?
 鎧姿になった時にわざわざ青いマントを付け、その後の装束でも青い差し色が入ってることに喜び、エンドロールで着てる服にも全部青の差し色が入って……いる……。アルフェン……おまえ………。

 温泉イベントでは「お湯がぬるい! 我慢ならん!! シオンに炎の剣かりてくる!!!!」って具合にタオル一丁のまま走って借りに行ってしまうワンパクっぷりも既に面白かったのに、そのあとの「なん…だと…?」でめちゃくちゃ笑いました。お前本当に成人済みなのか?

 ちなみに中盤で正体が明かされるまでずっと「ダナ人でもレナ人でもない、レナ人の手によって作られた人造人間(ズーグル寄り)」だと思ってました。ズーグルはレナ人によって作られてるって話あったし、片方だけ目が光るし………でも調整体だったから半分は当たってたのかな……??

シオンについて

 はらぺこツンデレヒロイン。序盤は強くて厳しくて全然まったく慣れ合う気もなくて、ツンツンというかトゲトゲしい感じでしたが、物語が進むにつれて……ね……その理由が判明していって……ウッッ
 ご飯のことになるとチョロい感じのところ良いですね。

 あと作中でお着換えする度にエロい服を着ていく。最後の服とか……背中がら空きすぎてエッチすぎませんか??!?!??

 ゲーム中はずっと「シオンを幸せにしてやりたい!!!! 幸せになったところが見たい!!!!」という気持ちでプレイしてました。ちゃんとヒロインがヒロインしている………!!!! ここ多分めちゃくちゃ神経注いだんだろうなーと思いました。

 というかシオンがはらぺこなのって……あの……やっぱり茨と何か関係があるんですかね……????
 ってことはエンディング後は食事量が減るんでしょうか? その辺すごく気になってます。

 ちなみに終盤まで「実はネウィリと同一人物だったんだ!」と明かされると信じてプレイしてましたがそんなことはなかったです。

ヴォルラーンについて

 主人公と対になる敵キャラであり、ラスボスです。なんですけど……この人、設定的には強キャラなんですけど、支配することに対する異常な執着心があるだけで小物感はんぱないので全然魅力的なキャラではなかったんですよね……。

 バトルも正直そんなに苦戦しませんでしたし。苦戦度合いでいうとボス戦のセオリーがいまいち分かってなかったために苦戦したビエゾとか、発動すると回避不可のインディグネイションを打ってくるガナベルトの方がよっぽど強キャラとして印象に残ってました。

 まあヴォルラーンの話をあんまり掘り下げるとテンポが悪くなる感じだったのかなというのは分からんでもないんですけど。でもそれならいっそバッサリ存在を切ってても良かったんじゃないかって思ry

エンディングの話

 色々微妙な気持ちを抱えつつ、それでも……それでもね……このゲームすごくヒロインがちゃんとヒロインなので、ヒロインが幸せになったところが……見たい……!!! ハッピーエンドなのは分かってるけど!! それでも見たい!!! という気持ちだけでプレイしました。

 あの……あの……なんだこの展開は

 レナの星霊という巨大な敵を弱らせ、レナス=アルマを手にし、あとは封印するだけ……なんですけど、ここで敵の「ヴォルラーン」が乱入してくるんですけど……。

 ここで主人公とヴォルラーン、1対1のラストバトルが始まるんですけど……正直ヴォルラーンが敵として全然魅力的ではないので、イライラMAXで何も燃える展開にならないんですけど……こいつとの最終決戦、この場じゃないといけなかった? もう少し手前でもよくなかったですか?(個人の感想です)

 しかもせっかく倒して一度は奪われたレナス=アルマも床に転がってるのに、主人公が強者の風格で余裕ぶっこくからレナス=アルマもろともヴォルラーンが自爆してしまって結局ヒロインを危険にさらすハメになるし……と思ったら「ダナの星霊に呼びかけよう!」でなんとかなってしまうし………。

 という感じで、けっこう乱暴にまとめたイメージだったんですけど。

 あの……あの……なんだこのエンディングアニメーションは

 今回、Ufotableにしてはアニメのクオリティが微妙だったんですけど、それにしても引きのアルフェンくんの造形がひどい。かっこよさが微塵もない。ひょろっとしてる。作画崩壊してる。あと剣の長さが画面の外と内をいったりきたりするたびに伸縮してて作画崩壊してる気がする。

 顔アップとかは普通に見れるし背景も綺麗なんですけどそれ以外ひどくて笑ってました。

 だけど……だけどなんですよ。

 ビッッックリするほどラストの余韻が……良い。

 いや本当いままでのツッコミどころが全てどうでも良くなるレベルで余韻がすさまじく良い
 なんだ……なんだこの作品は。こんな作品いままで出会ったことがない。

 振り返ると不満点がドチャドチャに出てくるのに、ラスト、最高に良い「Blue moon」というグランドテーマの曲の入り方のおかげであのやや微妙な作画さえも味が出るようになり、今まで積み重ねてきたプレイヤーの苦労が報われ、最高のハッピーエンドで幕を閉じる……その時わたしの頬には一筋の涙が……。

 なのでエンドロール見ながらめちゃくちゃ混乱してました。「おかしいな……あんなに色々不満がたくさんあったのに……なんでこんなに感動してるんだろう……」って……。

 本当にね、Blue moonの曲が始まってからエンドロール終わるまでの映像、演出が本当に、ビックリするぐらい、めちゃくちゃに良い。本当にビックリするくらい良い。
 「もうこんなことは終わりにしたい! 手を貸してくれ!」というアルフェンとシオンの唐突なダナの星霊への呼びかけが祈りとなり昇華される感じ……。クリアして暫く経ったけど曲を聴くだけでシオンの色んな気持ちとか思い出して泣けてくるんですよ。ああ……良かったね。ハッピーエンドになれて良かったね……!!! って……。

 アライズって色々ツッコミどころはあるけど、基本の設定は好みだし結論もテーマに沿っていたと思うので、クリアし終わって良い感じに細かい記憶が無くなってたり、良い感じに脳内補完された状態で思い返すとけっこう評価高くいられるんですよね。
 なのでエンディングでシオンの心からの笑顔とか、幸せになった姿を見れて満足できたのかなと思いました。終わり方は本当に良かったよ……!!

 あとアライズのキャラデザって派手ではないので、旅装束を脱ぐと普通にモブに紛れられるところが個人的にヘキにきました。物語が終わってモブに戻る主人公達、良い………。

(シオンがヒラヒラのごく普通のワンピース着てるのが「もう本当に戦う必要がないんだな、幸せになれたんだな……」って感じで良かったです)

テイルズオブシリーズについて

 なんかあの……テイルズオブシリーズって正直相当難しいシリーズなんじゃないかと思ってるんですよね……っていうのを超個人的な観点で偉そうに語るんですが。

 初期のテイルズの評価って、今まであんまり無かったOPアニメを取り入れたとか、手軽でいつつ奥深いバトルとか、それに加えて魅力的なキャラやストーリーってところで、ターゲットにできる層がかなり広かったんですよね。

 ライトに楽しみたい人も楽しめるし、キャラ萌えもできるし、アクションでやりこみたい人も楽しめるみたいな。

 特に初代PS時代、2DのアクションRPGであんなにコンボ組めるバトルってかなり珍しかったと思うのでそれでハマってた人も多いと思います。特に通常攻撃から特技・奥義コンボが出来るようになったの、当時めちゃくちゃ革新的だったんですよ……本当……。

 その後もシンフォニアで初フル3Dになったり、デスティニー2やリバースで2Dアクションが正統進化したりで凄くやりがいのあるシリーズでした。
 3Dアクションはグレイセスが一旦完成形なのかなーと思ってます。

 ただ……もはや3Dやアクションが当たり前になって、バトルとかシステム面ではテイルズで目新しいものを感じることがなくなってきました。むしろ少し古いというか……。

 プロダクションI・GやUfotableによるアニメも、昔の「2Dで表情が分かりづらい時代」だったり「3Dだけどポリゴン感が強かった時代」であれば劇中アニメが来ると解像度が上がって「おおっ」となったものですけど、もう3Dが当たり前でだいぶ進化しましたし。

 それでもテイルズオブシリーズって「キャラも魅力的だしシナリオも面白い、シナリオを楽しみながらRPGが楽しめる」っていう魅力があったんですけど、その唯一の強みが一回ゼスティリアで破壊されてしまったん……ですよね……。

 エクシリアはシナリオは面白かったけど絶壁に囲まれたマップばかりで謎解き要素もないし、ゲームシステムとしての面白さは皆無だったし……。

 そんな中で信頼を回復して、離れていったユーザーや新規ユーザーを獲得しなきゃ! っていうので作られたのがアライズだったんだと思ってますけど、2Dよりやらないといけないことが増えた3Dの環境で、魅力的なメインキャラを6人以上つくってストーリーも作り込んで、バトルシステムつくってフィールド作って、アニメーションも依頼して、超豪華声優陣を使って、スキットも作って……って作るの結構大変なんじゃないかなと思います。
 新規ユーザーを獲得するには新しいことを始めないといけないけど既存ユーザーが離れちゃったら元も子もないし、お金も人も時間も無限ではないので……。

 特に現代人は時間に追われているので、シリーズ伝統のスキットなんかも以前の量を作るとゲームの進行が妨げられる……ダルい……と感じてしまいかねないけど、少ないと少ないで古参ユーザーから「少ない! 手を抜いてる!」って言われかねないみたいな……。
 別に見たくないなら見なければいいだけの話なんだけど、通知が出てくると消したくなるのが人間の性じゃないですか? キャラの掛け合いは好きだけどイベントやスキットのセリフがボタンで飛ばせるのは正直めちゃくちゃ助かりました。

 ……そんな感じで、「テイルズオブ」の特徴を損なわせないようにしつつ、色々限られたリソースを分配して、何を特化させるのかみたいなのに悩みながら作られたのかなあというのが個人的な印象です。

 キャラクターや背景の表現もめちゃくちゃ進化してましたし、他にも色んな改善が見られてアライズめっちゃ頑張ったんだな~~!!! というのが凄く分かったので、粗削りなところはいっぱいあると思うけど今後すごく期待したいな~と思いました。なんだかんだ小学生の時から触れてるシリーズですしね……。

 次回30周年ということで、どんな作品が来るのか分からないけどなにか面白そうだったら手に取ってみたいです。

(個人的にはメインキャラクター2~3人くらいのテイルズが見てみたいとずっと思っている)

――――

 ……語り尽くせてない気がするけどこんな感じでした!!!
 いや本当……こんなに不満いっぱいなのにこんなに満足したゲーム……はじめてだよ……アライズこわい(三回目)。

 追加エピソードとかあったら嬉しいな~~と思いながら時間を見て二周目に突撃したいと思います。
 めっちゃ長文なのにここまで読んでくださった方、ありがとうございました!!!

(余談ですが、批判してる内容が自分の創作漫画への特大ブーメランにならないように頑張りたいと思いました)(小声)